8月9日 純心祈りの日

8月9日は、全校生徒と教職員が集う「純心祈りの日」です。
姉妹校の純心女子高等学校が創立10年目となった1945年の8月9日、長崎に投下された原子爆弾が、214名の生徒・教職員の尊い命を奪い、校舎も全て焼失、学園は壊滅的な打撃を受けました。学園の創立者、シスター江角ヤスは、命尽きる寸前まで他者のために祈った生徒たちをみて「純心をなくさないでほしい」と願い出た生徒の遺族たちに支えられ、学園を復興しました。
原爆によって犠牲となられた方々を追悼するとともに、過去から学び、現在、そして未来の世界の平和を願ってともに祈り、考える。それが、「純心祈りの日」の目的です。
原爆による炎とそこで最期を遂げた純心の生徒たちに祈りを捧げた歌である、「燔祭のうた」を全校生徒で歌い、祈りのつどいが始まります。
校長先生からの、平和を考えさせるメッセージ、「フランシスコの平和を求める祈り、5月の長崎研修での「平和体験文」の朗読など平和について考える時間を過ごしました。
今年の特別授業では、アメリカ人であるスーザン・サザード氏が12年の歳月を費やして書きあげたノンフィクション作品『NAGASAKI-Life After Nuclear War』を日本語に翻訳した、宇治川康江様をお招きし、「長崎原爆についてともに学び考える」をテーマにした講演をしていただきました。
戦争や原子爆弾投下を過去の出来事として捉えるのではなく、未来への伝承者として、伝え聞いたことを忘れずに語り継いでいくという責務があるのだと生徒一同感じました。
その後、ドイツ留学から帰国した生徒が、現地でたちあげた「千羽鶴プロジェクト」についての報告を行いました。折り紙1枚1枚は軽いけれども、完成した千羽鶴は驚くほど重く、プロジェクトに参加した人々の平和への思いの強さが伝わってくるようだったという話が印象的でした。
講堂での集いのあとは、クラスごとに分かれ、長崎平和祈念式典(NBC 長崎放送 YouTube)を視聴し、長崎に原子爆弾が投下された11:02 には、全員が起立して黙祷を捧げ、最後に、「8月9日ノート」に今日一日の振り返りと、今日学んだことをこれからどのように生かすのか、「私の行動宣言」を記しました。


