卒業生の活躍

永野 路子さん

32回生 1998年卒業
キヤノン株式会社 総合デザインセンター デザインリサーチ室
東京大学 文学部行動文化学科 心理学専修課程卒

私の仕事はデザインリサーチャーです。お客さんにインタビューやアンケートなどの調査を行い、お客さんがどんなことに困っているか、どんなものを欲しがっているかを調べます。カメラなどを使ってくれる一般のお客さんに調査することもあれば、雑誌の写真や映画を撮るプロカメラマンに調査することもあります。調査で得たお客さんの声をもとに、デザイナーや開発者と一緒に製品の新しい機能やデザインを考えていくことが私の仕事です。お客さんと向き合って製品づくりをすることを心がけながら日々仕事に取り組んでいます。

純心時代で思い出すことは、通学バスの中でお友達とおしゃべりしたこと、たまに先生にいたずらしたこと、体育祭や文化祭でチームを組んで活動したことなどです。女子だけでワイワイと主体的に活動する雰囲気の中で育ったおかげで、9割が男性という今の会社の中でも、気張ることなく自分のペースでやっていくことができていると思います。当時は貴重だと思わなかったことも、いま思えばかけがえのないことばかりです。例えばトイレ掃除を厳しくチェックされたことは、当時は面倒臭いことでしたが、自分たちが使う場所を自分たちで綺麗に保つという姿勢は、どんな場面でも役立つ大切なことです。シスターに冗談を言ってふざけるなんてことも、純心を出たらそうそうできることではありません。

みなさんは今、色々なことで悩んだり、将来に対して漠然とした不安を抱くことがあるかもしれません。でも私から見れば、みなさんは無数の可能性を持ったキラキラした存在です。ひとつでも良いから、大好きなことや楽しいと思えることを見つけて、純心でも純心の外でもみなさんがハツラツとした日々を過ごせることを願っています。